亜鉛で元気

亜鉛不足はなぜ起きるのか?

亜鉛が足りなくなる原因としては、次のようなことが考えられます。
① 摂取不足 摂取する亜鉛の量が絶対的に足りない
② 吸収不全 食事等により摂取した亜鉛がきちんと吸収されない
③ 需要増大 必要とされる亜鉛量が多くなっているのに、摂取量が足りない
④ 排泄増加 便、汗等から過剰に排泄される

亜鉛不足が起こる原因には、年代ごとに特徴があります。

●赤ちゃん・子ども

摂取不足
・母親が病気や無理なダイエットを行った結果、母親の亜鉛不足により、母乳に含まれる亜鉛が足りなくなることがあります。
・子どもの少食や偏食は、亜鉛不足の大きな原因になります。
吸収不全
・腸性肢端皮膚炎という、腸からの亜鉛の吸収がうまくいかず皮膚炎や下痢、脱毛等を起こす稀な病気があります。先天性のものと、母乳の亜鉛不足のために発症する後天性のものがあります。 需要増大
・赤ちゃんが急に大きくなる時期に母乳に含まれる亜鉛量だけでは足りなくなることがあります。

●妊婦・授乳婦

需要増大
・おなかに赤ちゃんがいる時期や授乳期には、いつもより多く亜鉛を摂る必要がありますが、体重増加の過度の予防や、ダイエットの結果、摂取量が足りなくなるお母さんが最近は多いようです。(『亜鉛不足を改善するためには』のページ「日本人の1日あたり平均亜鉛摂取量」参照

●おとな

摂取不足
・亜鉛は肉類や魚類に多く含まれています。これらの動物性たんぱく質をあまり食べない人は、亜鉛不足が起きやすくなります。
・ダイエット等で食事量が少なく栄養が十分に摂れていなかったり、偏食を続けたりすると、亜鉛不足になりやすいといえます。
吸収不全
・食べ物の成分の中には、腸からの亜鉛の吸収を妨げるものがあります。よく知られているものとして、コーヒー、オレンジジュース、カルシウム、未精製の小麦や種子等の穀類・豆類に多く含まれる「フィチン酸」があります。 これらを過剰に摂ることにより、きちんと亜鉛を摂っていても十分に吸収されず亜鉛不足になるおそれがあります。
・病気が原因で吸収不全になる場合があります。肝臓病(慢性肝炎、肝硬変等)炎症性の腸の病気や腸管を手術で切除した場合等は、腸からの吸収がうまくいかず亜鉛不足になりやすくなります。
・抗生物質等、一部の薬では、亜鉛と結合して、亜鉛の消化管からの吸収不良を起こし、亜鉛不足を引き起こす場合があります。
排泄増加
・病気が原因で排泄増加になる場合があります。肝臓病(慢性肝炎、肝硬変等)、糖尿病、腎臓病、透析を受けている人は、尿や透析液から亜鉛の排泄が増加し、亜鉛不足が起きやすくなります。
・関節リウマチ、パーキンソン病、痛風、糖尿病、不眠症、うつ病、てんかん等の治療に使われる薬の中に、亜鉛の排泄を増すものがあります。そうした薬の長期間服用により亜鉛不足になる可能性があります。

●高齢者

摂取不足
・高齢になり食が細くなることで、亜鉛摂取量が減ります。
・療養中に静脈注射等を主たる栄養源にしている場合、体内の亜鉛の量が不十分になることがあります。
吸収不全
・高齢になると食べ物を消化吸収する力が弱くなるため、亜鉛の吸収不全が起きやすくなります。 排泄増加
・高齢者は亜鉛不足を招く慢性の病気(肝臓病、糖尿病、腎臓病等)にかかる場合が多く、また薬剤を長期服用している人も多いため、亜鉛の吸収不全となったり、常用薬により排泄が促進され、亜鉛不足が起きやすくなったりします。

●スポーツ競技者

排泄増加
・激しいスポーツを継続しているアスリートには、亜鉛欠乏による貧血がしばしば見られます。汗や尿からの排泄量増加が原因と考えられています。 需要増大
・激しいスポーツでは亜鉛の必要量が特に多くなり、亜鉛が不足がちになると考えられています。

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